#83 CES 2026発、Z-Waveが示すオープン標準と相互運用性の現在地
- Kumi Thornton
- 6 分前
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CES 2026でZ-Wave Allianceが専門パネル&出展者イベントを主導 —— 最新スマートホーム技術が集結
Z-Wave Alliance Ballroomの概要と目的
Z-Wave Allianceは、スマートホーム市場の標準化団体としてCES 2026において影響力ある存在感を示す計画です。全てのZ-Wave関連イベントは、ラスベガス・ベネチアンパラッツォの「Titian Ballroom 2205」に集約され、業界の最新技術や協業の機会、インサイトが発信されます。ここではZ-Wave技術を採用した製品展示や専門家によるディスカッションセッションが行われます。
革新的な出展者による技術紹介
BallroomではZ-Wave Allianceのメンバー企業が革新的な製品やソリューションを展示します。
CleverK9:次世代スマート安全ケージシステム(リモートアクセス、ライブ映像、環境制御、煙・COモニタリングなどを統合)。
FireAvert:Z-Wave対応の自動コンロオフ装置。煙アラームや状態変化を通知し、防火性を高めます。
Silicon Labs:Z-Wave Long RangeとAmazon Sidewalkを統合したデモを実施。
Siterwell / Vision / Zooz:安全・快適・エネルギー管理を強化するZ-Wave製品(煙/COセンサー、医療向けソリューション、照明およびセキュリティ機器など)。これらにより、最新のZ-Wave 800シリーズ対応デバイスが体験できます。
Fireside Chatパネルとネットワーキング機会
CES期間中、Z-Wave Allianceは 2つのFireside Chatパネル を主催し、スマートホーム市場を形成する重要トピックに関する専門家の議論を提供します。
1月6日:「Z-Waveユーザー資格コマンドクラス(UCCC)によるスマートロックの支配力」では、新標準の市場投入サイクルや技術参加のメリットについて掘り下げます。
1月7日:「次世代センサーとオープン標準」では、センサー技術の進化やインターオペラビリティ(相互運用性)を中心に議論します。各セッション後にはネットワーキングレセプションが計画され、参加者同士の交流機会も設けられています。予約制・先着順です。
スマートホーム業界でのZ-Waveの位置付け
CES 2026での活動は、Z-Wave Allianceがオープン標準と相互運用性を通じてスマートホーム技術の発展を牽引する姿勢を象徴しています。Z-Wave Long Rangeや新しいコマンドクラス標準といった進化は、接続性とセキュリティの新たな基準を示しており、CESのような国際的な場での展示・議論を通じて普及が促進される見込みです。
Gemini for Homeの早期アクセスが拡大:24時間以内に招待&サードパーティ製スピーカー対応で体験が加速
Gemini for Homeとは何か
Googleの新世代スマートホーム向け音声アシスタント「Gemini for Home」は、従来のGoogle アシスタントに代わるAIベースの体験を提供します。Gemini for Homeはまず2025年10月末に米国で早期アクセスが始まり、英語環境でスマートスピーカーやディスプレイを対象に展開されています。既存のGoogle Homeデバイスに加え、将来的には対象エリアと機能が順次拡大される見込みです。
早期アクセス招待がこれまでより速く
GoogleはGemini for Homeの早期アクセス展開を加速し、まだ招待を受け取っていないユーザーに対しても、Google Homeアプリから申し込むことで通常より早くアクセス可能な招待状が 24時間以内に届く仕組み を導入しました。これにより、これまで招待待ちで利用できなかったユーザーも、より短期間でAI音声体験を試せるようになっています。
サードパーティ製スピーカーでもGemini対応へ
今回のアップデートの大きなポイントは、 Googleブランド以外のスマートスピーカーやディスプレイでもGemini for Homeに対応 する計画が進んでいる点です。これにより、Google Home / Nest以外のGoogle アシスタント搭載デバイスでも新しい音声アシスタント体験が可能になり、対応デバイスの選択肢が拡大します。実際にLenovoやJBLなどのスピーカーで動作が確認された報告もあります。
今後の展望とユーザーへの影響
この展開は、スマートホーム音声アシスタントのエコシステムを拡大すると同時に、GoogleがAI体験をより広いユーザー基盤に提供するための重要なステップです。なお、日本など米国以外の地域でも2026年初頭以降にGemini for Homeが広く使えるようになる見込みであり、早期アクセスプログラムへの申し込みを済ませておくことで優先的に体験できる可能性があります。
LGスマートテレビにMicrosoft Copilotが自動導入:削除不可でユーザーから反発拡大
LGテレビにCopilot搭載がひっそり開始
最近のLGのwebOSソフトウェアアップデートにより、MicrosoftのAIアシスタント「Copilot」が一部のLGスマートテレビに自動的にインストールされていることが明らかになりました。ユーザーからは、ホーム画面に「Copilot」のタイルが突然表示されたという報告が相次いでおり、複数のLGテレビ機種で同様の状況が確認されています。これはLGが掲げるAI TV戦略の一環と見られています。
Copilotは削除できない仕様
ユーザーの不満が最も集中しているのは、Copilotアプリを削除できない点です。Copilotは通常のアプリとは異なり、アンインストールの選択肢が用意されておらず、システムレベルで組み込まれている扱いとなっています。ホーム画面上で配置を移動することはできるものの、完全に非表示にすることはできず、利用を望まないユーザーにとっては選択肢が極めて限られています。
「Live Plus」機能がデフォルトで有効化
Copilotの導入と同時に、LGの「Live Plus」機能が初期設定で有効になっている点も注目されています。Live Plusは、視聴中の番組やコンテンツ情報を解析し、レコメンドや広告の最適化に活用する機能です。この機能自体は設定画面からオフにできますが、Copilotには同様の無効化オプションが用意されていません。
ユーザーの反発と今後のLGの対応
Copilotの強制的な導入に対し、ユーザーからは「テレビにAIは不要」「購入時に説明がなかった」といった否定的な声が広がっています。こうした反応を受け、LGは将来的にCopilotを無効化または削除できるオプションを提供する可能性を示唆していますが、具体的な時期や対応内容はまだ明らかになっていません。今後のソフトウェアアップデートの動向が注目されています。


